夜勤専従看護師

訪問看護師への転職、知っておきたい役割や注意点は?



病院勤務の看護師は、患者さんのサポートというやりがいのある仕事ですね。

しかし、結婚や出産・育児、家族の介護など、さまざまな理由から夜勤や残業の少ない職場に転職したいと考えている人も少なくないのではないでしょうか。


そこで注目なのが「訪問看護師として働くこと」です。訪問看護師とは、自宅で療養している患者さんの看護をする看護師のこと。

高齢化が進む日本において、訪問看護師は全国的に需要が高まっている職業であり、どこの地域でも引く手数多ですが、仕事とプライベートとの両立がしやすいという魅力があります。


今回は、訪問看護師の仕事内容や転職のポイントについて解説していきます。訪問看護師への転職を少しでも考えているという人は、ぜひ参考にしてくださいね。


訪問看護師とは?



訪問看護師は、近年需要が高まっている職業です。しかし、訪問看護を行う目的や訪問看護師の仕事内容について詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。

最近注目を集めている訪問看護師は、一体どのような仕事をしているのでしょうか。

訪問看護師にはどんな役割がある?

訪問看護師とは、自宅で療養生活を送っている患者さんを訪問し、患者さんの自宅で看護を行う看護師のことです。

病気やケガを抱えながら自宅で療養生活を送っている人のサポートをするのが、訪問看護師の役割です。


担当する患者さんによっても異なりますが、訪問看護師は主に療養生活の介助や、担当医師の指示にしたがった医療処置、患者さんの健康状態の確認などを行ないます。

また、ターミナルケアにおける痛みの改善や緩和、QOL向上のサポートなど、患者さんを心身両面から支援することも大切な仕事です。


そして患者さんだけではなく、日常的に看護を行なっている患者さんのご家族への対応も、訪問看護師の仕事の1つです。

訪問看護師、働き方の特徴は?

訪問看護師の勤務体系は、「9時〜18時」といったような昼間の勤務になることがほとんどです。

病院では夜勤があるのが当たり前ですが、訪問看護の場合、基本的に夜勤はないと考えてよいでしょう。


また、訪問看護師が1日に訪問する患者さんの数は、3〜5人ほど。1件当たり30分から1時間ほど滞在し、患者さんの看護にあたります。

患者さんの自宅に訪問する時間はあらかじめ決まっているため、残業もほとんどありません。さらに、週に2日程度、決まった曜日に休みをとれることも訪問看護師の魅力の1つです。


訪問看護師は夜勤がなく、残業が少ないので、その分の手当てはつきません。しかし、訪問看護師は慢性的な人手不足に陥っているため、条件の良い求人案件も多くあります。

訪問看護の経験がなくても、基本給月収35万円以上からスタートという求人も少なくありません。ただし夜勤や残業の手当が減る分、少し給料が下がる人もいるかもしれません。

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訪問看護師のやりがいは?

訪問看護師は、病院勤務の看護師とはまた違ったやりがいを感じることができる仕事です。

たとえば、訪問看護は病院での看護よりも、1人1人の患者さんとじっくり向き合うことができるため、より患者さんに寄り添ったケアができるということが、訪問看護師のやりがいとして挙げられます。


また、訪問看護師として働くには、患者さんに応じたさまざまな知識や技術が必要です。訪問看護師として働くなかで勉強していけば、幅広い看護知識を身に付けることができます。

さらに、患者さんやご家族の方と密接にコミュニケーションをとることになりますので、自然とコミュニケーション能力も高まります。


訪問看護師の仕事、どんな注意点がある?



仕事とプライベートとの両立がしやすく、やりがいも大きい訪問看護師ですが、仕事内容や仕事環境は病院での勤務とは大きく異なります。

訪問看護師への転職を考える際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

責任が大きい

訪問看護師は人手不足ということもあり、基本的には1人で患者さんの自宅に訪問します。つまり、患者さんの看護を1人で行わなければならないということです。

何か不測の事態になった場合、病院ならまわりに相談できる医師や看護師がいますが、訪問看護師は自分で判断して行動しなければなりません。


自主性が問われますし、その判断には常に責任がついて回るということを覚えておきましょう。

移動によって疲労する

病院での看護の場合、特殊なケースがない限り、看護師は病院の外を移動する必要はありません。しかし、訪問看護の場合は看護師自身が移動する必要があります。

訪問先は勤務先から近いところが多いのですが、訪問する患者さんの自宅どうしが近いとは限りません。


意外と時間がかかる場合もあるので、余裕をもって行動しなければなりませんし、万が一遅れそうな場合には、関係各所と連絡を取り合って予定を調節する必要があります。

移動は疲れの原因の1つです。たかが移動と侮ることはできません。

事務作業が多い

外に出回っているイメージの強い訪問看護師ですが、だからと言って事務作業が全くない訳ではありません。

病院勤務の看護師と同じく、看護計画書や入院診療計画書などの書類作成をする機会は多くあります。


その他に訪問看護指示書の確認や訪問看護計画書、訪問看護報告書の作成など、行うべき事務作業は訪問看護師にもたくさんあります。

書類の目的や様式も病院勤務のときとは異なりますので、慣れるまでは時間がかかるかもしれません。

看護用の道具が揃っていないことも

訪問看護は患者さんの自宅で看護を行うため、病院のように看護用の道具が揃っているわけではありません。

必要な道具や薬剤は、自分で患者さんの自宅に持っていく必要がありますが、点滴スタンドなどの大きな器具を持っていくことは困難です。


この場合には、患者さんの自宅にあるもので代用したり、持っているものを組み合わせたりするなど、工夫をしなければなりません。臨機応変に対応することが重要です。

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訪問看護師に転職したい!知っておきたいポイントは?



大変なこともある訪問看護師ですが、やりがいが大きく、仕事とプライベートが両立しやすいという点に魅力を感じる人は多いでしょう。

それでは、どのようなことを知っておくと、訪問看護師への転職を有利に進めることができるのでしょうか。

求人数が少ない

現在、訪問看護師として勤務している看護師は、看護師全体の約2%と非常に少数です。

需要が高まってきているとはいえ、現段階では病院や診療所に勤務する看護師よりも、求人数は少ないということに注意しておきましょう。


特に、好条件の求人は非公開である可能性も高いので、看護師専門の転職サイトに複数登録し、チャンスを逃さないように準備しておきましょう。

臨床経験が求められる事が多い

訪問看護師は1人で訪問先に行くことが多く、そこでは自分で判断して行動することが求められます。そのため、求人によっては「臨床経験10年以上」などといった条件が設けられている場合もあります。

看護経験がほとんどない新人の看護師は、訪問看護師として採用されにくいので要注意です。

自動車免許を持っていた方が有利

訪問先へは徒歩や自転車で向かうことも多いのですが、自動車で移動する場合も少なくありません。

自動車の普通免許は訪問看護師になるのに必須の資格ではありませんが、普通自動車免許を必須としている求人も多いため、持っていたほうが有利に転職活動を進めることができます。

インセンティブが発生する職場もある

訪問看護ではインセンティブ(報奨金)が発生する職場もあり、訪問件数によって給料の額が変動することもあります。

同じ勤務時間であれば、より多くの仕事をこなして、インセンティブを多く受け取りたいという人には向いているシステムですね。


ただし、仕事の量に振り回されず安定した収入が欲しいという人は気をつけたほうがよいでしょう。

24時間体制の職場は、夜間に呼び出されることも

訪問看護師には夜勤がほとんどありませんが、勤務先が24時間体制だった場合は夜間に呼び出されることもあります。

ただし、訪問看護を受けている患者さんの容態は落ち着いている場合が多く、急変することも少ないため、それほど多くの呼び出しがあるわけではありません。


また、この対応は勤務先の看護師が持ち回りで行なうため、緊急時に毎回呼び出されるわけではありません。

少しでも夜間の呼び出しを減らしたいという人は、看護師の人数が多い勤務先を選ぶとよいでしょう。


訪問看護師への転職、知っておきたい役割や注意点は?まとめ

  • 訪問看護師とは、自宅で療養している患者さんの看護を行う看護師のことで、近年需要が高まってきている
  • 仕事とプライベートの両立がしやすい勤務体系である上に、高待遇も期待できる
  • 1人1人の患者さんに寄り添った看護ができるという点にやりがいを感じる人も多い
  • 患者さんの自宅に看護に必要なものが揃っていないなど、病院勤務とは異なる大変さもある
  • 求人数が少ないため、転職を決めたら看護師専門の転職サイトに複数登録しておくとよい

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